

メールマガジン「週刊SHAREPOP」編集長
バーチャルYouTuberへの造詣が深く、輝夜月世界初インタビューの企画執筆を担当して以降、キズナアイ,ミライアカリ,月ノ美兎などへのインタビュー、各種イベントレポート、考察記事などを手がける。
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バーチャルYouTuberへの造詣が深く、輝夜月世界初インタビューの企画執筆を担当…
10代はインターネットのどこにいる?「#と思いきやダンス」のwebPR
「Toshiさんと新垣隆さんが学生服に身を包み、お弁当箱に詰めたスイーツを披露する」という文字にするとなんとも不可思議なTVCMで話題のワイモバイルですが、奇抜なコマーシャルをうつだけではなくYouTubeやTikTokと連携した展開を広げています。
2018年12月から放映されていた「#と思いきやダンス」シリーズは、TikTokと連動したキャンペーンも行っていましたが、YouTubeチャンネルも同時に展開していてTVCMが切り替わった現在でもYouTubeでの企画は進行中。ライトなドッキリや「やってみた」などのYouTuber文化を意識したものとなっています。
誰もが一度は聞いたことのある「Everybody Dance Now」の替え歌で吉岡里帆さんと芦田愛菜さんが踊るというキャッチーなCMからスタートした「#と思いきやダンス」が、現在どのような動きを見せていて、いかにして10代へ届いているのかをまとめます。
バズの種はネットミーム?
TVCMで踊っていたのは吉岡里帆さんと芦田愛菜さんでしたが、新展開に合わせて青山テルマさんとkemioさんという10代へのリーチを意識したテレビとYouTubeのビッグタレントを中心に据えたダンスユニットを結成。
元プロレスラーのアントニオ猪木さんに、アパホテル社長の元谷芙美子さん、気象予報士の天達武史さんという非常に色濃いメンバーを揃え、ポップを通り越してカオスな様相すら感じさせます。
満を持して公開されたMVは、メンバーが総登場してダンスを披露するだけでなく、「オオカミくんには騙されない」や「テラスハウス」のパロディに加え、「チャリできた」や「コロンビア」といった往年のインターネットネタも大量に含まれており、YouTubeのコメントでも「ツッコミが追い付かない」といった意見が見られるなど、バズの種を詰め込んだ内容となっていました。
ビッグタレント達の起用に豊富なパロディとウケる要素は満載で、メディアに取り上げられるなどMVそのものの企画性でリーチを稼いでいました。それだけでも十分に話題になっていると言えるのですが、TikTokというフィールドではさらに驚異的な盛り上がりを見せています。
TikTokをPRで輝かせるには
12月のTVCM放映に合わせて、TikTokに「#と思いきやダンス」動画を投稿した人の中から1名にCM出演権をプレゼントというキャンペーンを展開。短い期間ながら多くの投稿が見られましたが、キャンペーンが終了した現在でも動画が投稿されていて、総視聴回数も1億回にのぼるとてつもない勢いを見せています。
TikTokの参加型キャンペーン
同じ金額をかけても効果に差が出るワケは、その楽曲にアレンジできる余白があるかないか#ティーンの心を掴むSNSセミナー pic.twitter.com/nuCBEuttUA— やまもとまゆ (@nantai_pfm) 2019年2月19日
公式がお手本を公開し、動画を募るというキャンペーン自体は他にもありますが、類似したものの中でも「#と思いきやダンス」は抜きん出た投稿数を誇っています。
その要因としては「楽曲にアレンジできる余白があるか」つまり自由度の高さが考えられるという分析があり、実際に「#と思いきやダンス」のタグには単なるダンスではない動画も見られました。
YouTubeでの動画展開とTikTokのキャンペーンは連動した企画ですが、TikTokでは話題を呼んだYouTubeと比べても更に大きな盛り上がりを見せていました。これはSNSとひとくくりにはしてしまうもののそれぞれがいかに属性の違うフィールドであるかを表すデータとも言え、現代の10代がインターネットの何を楽しんでいるのかを考える上での重要な指標となるのではないでしょうか。
確実に10代の関心を掴んだ「#と思いきやダンス」が次はいかなる展開を見せるか注目したいです。
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