小熊史也 小熊史也 Editor

メールマガジン「週刊SHAREPOP」編集長

バーチャルYouTuberへの造詣が深く、輝夜月世界初インタビューの企画執筆を担当して以降、キズナアイ,ミライアカリ,月ノ美兎などへのインタビュー、各種イベントレポート、考察記事などを手がける。
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コラム

企業VTuberが成功する為には?茨ひよりと燦鳥ノムから企業のコンテンツプロデュースを考える

2017年末の大ブーム以降、人気VTuberを起用するPRも増えましたが、企業が直接VTuberを展開することも多くなってきました。

また企業だけでなく地方自治体がVTuberを活用するケースも現れ、商品PRだけでなく地域振興など様々なフィールドでVTuberの活躍が見られるようになっています。

企業、自治体発のVTuberの中でも順調に活動を続け、人気VTuberとしてポジションを確立しているのがサントリーの運営する燦鳥ノムさんと茨城県の運営する茨ひよりさんです。

燦鳥ノムさんはサントリー公式とは別に開設した個別のYouTubeチャンネルの登録者が9万人以上にのぼり、茨ひよりさんは茨城県の運営するYouTubeチャンネル「いばキラTV」の登録者数を登場以降2万人以上増加させるなど、どちらもめざましい活躍をみせていますが、ブームを牽引してきた人気VTuber達につづく後発ながらこれほど人気を獲得するにはどのような工夫をしているのでしょうか?

「VTuber」として認知を広げる


(両者ともメジャーデビューを果たしている富士葵さん、ときのそらさんと燦鳥ノムさんのコラボ)

ブランディングによって差はあるものの、VTuberを運営する基本的な事項として、まずはVTuberファンに認知され受け入れられる為に他のVTuberとの交流やイベント稼働などを積極的に行う必要があります。

燦鳥ノムさんは活動初期から他のVTuberとの交流に積極的で、自身のYouTubeチャンネルでのコラボのみならず、他プラットフォームでの企画にも参加しています。

また茨ひよりさんは先日行われていたニコニコ超会議内で開催された「VTuber Fes Japan 2019」にて、茨城県として個別ブースを出展するなど、リアルイベント稼働に積極的で、どちらもVTuber文脈に加わり「VTuber」としてVTuberファンコミュニティに認知を広げることに成功している印象です。

マーケティング目標の達成にはスモールマスの形成が重要

また、マスマーケティングのみでは成立しづらくなったSNS時代においては、コミュニティによる「スモールマス」の形成が重要であると考えています。

"スモールマス戦略"を理解し、2019年のバーチャルYouTuberマーケティングに備える

VTuberファンは熱量が高く、相互に情報を発信する頻度も高いのでコミュニティの形成とは相性が良く、ここで注目したいのが「茨ひより」さんのフォロワー属性です。]

都道府県分布では茨城県が多く、フォロワーの平均年齢は「21歳」となっています。VTuberは10代のファンが多く、「18~19歳」あたりで推移する他のVTuberよりも少し高めの平均年齢となっています。
このことから、茨城出身者や、茨城県にゆかりのある人達などによって、「茨城県」をキーワードにしたコミュニティが茨ひよりさんのアカウントを中心に形成されていると考えます。

地方自治体による公認VTuberとして、「茨城県」をキーワードにしたコミュニティ、すなわちスモールマスを形成するという、マーケティング戦略に沿ったVTuber像を実現しているといえるでしょう。

プラットフォームを横断したトータルSNS運用

これも基本的な事項といえますが、独立した人格として運営する以上プラットフォームを横断したSNSの活用、すなわちトータルSNSマーケティングの視点に基づいたSNS運用がより重要になってきます。

VTuberの場合はYouTubeでメインとなるコンテンツを展開し、Twitterはその広報の場としてだけでなくキャラクター性の肉付けとなるような個性が見える活用や、ファン同士のコミュニケーションを助長するような施策が必要です。

具体的なTwitter活用では

・ファンと直接のコミュニケーション
・他のVTuberとの交流
・専用ハッシュタグを用意してファン同士の交流の補助
・ファンアートなど二次創作のRT

などがあげられますが、燦鳥ノムさんと茨ひよりさんのTwitterを見るとこれらが徹底されていることがわかります。

(東雲めぐさんと茨ひよりさんのリプライでのやりとり
関係性の構築はむしろTwitterが主な舞台とも考えられる)

コンテンツの充実とリーチの拡大を別個の問題とするのではなく、相互に補完しあうことでそれぞれの質を高める。その為のトータルSNS運用という考え方は新時代のマーケティングを考える上でよりその重要度を増していくでしょう。

 

燦鳥ノムさんと茨ひよりさんの躍進は、前代未聞の盛り上がりをみせた2017年末からの大ブームに乗っかっただけでは決してなく、

・文脈へ加わり既存のファンコミュニティへの認知を広げる
・スモールマスの形成
・トータルSNSの視点に基づいたSNS運用

を徹底した丁寧なプロデュースの結果と考えられます。

これはVTuberプロデュースに限った話ではなく、広く企業のコンテンツプロデュースにも通ずる考え方であり、ひいては新時代のPRを考える上で重要な事項です。

SHAREPOPでは今後も変化し続けるマーケティングトレンドを観測すると共に、時代に則したPRをご提案していきます。

 

コンテンツ×プロモーションのSNSにおける広がり

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