小熊史也 小熊史也 Editor

メールマガジン「週刊SHAREPOP」編集長

バーチャルYouTuberへの造詣が深く、輝夜月世界初インタビューの企画執筆を担当して以降、キズナアイ,ミライアカリ,月ノ美兎などへのインタビュー、各種イベントレポート、考察記事などを手がける。
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コラム

共犯性とドラマ性 VTuberによる超大型CF成功の要因とは?

VTuberとクラウドファンディングについては以前もメルマガで取り上げたことがありました。熱量の高いファンコミュニティを形成する傾向にあるVTuberは、クラウドファンディングと相性が良く、今後も数を増やしていくと予想していましたが、最近も大小様々なプロジェクトが立ち上がり大きな盛り上がりを見せています。

その中でも特に注目を集めているのが斗和キセキさんと花譜さんのプロジェクトです。どちらも1000万円以上を集めている大型プロジェクトですが、斗和キセキさんの方は目標額が10万円だった為、10000%超えの史上稀に見る達成率を記録したことでも話題になっていました。

二つのプロジェクトは目標以上の大きな金額を集めるという点では共通していますが、達成の要因も同様なのでしょうか?

共に支援額1000万円以上の大型プロジェクト

斗和キセキさんは3月から活動を始めたVTuberです。初登場時から見た目がとあるガンダムに似ているとして大きな話題になり、一気にその知名度を高めました。

その後も度々Twitterで話題を巻き起こした斗和キセキさんですが、「インスタをやるために斗和キセキのめちゃくちゃリアルな生首を作りたい!」と題したクラウドファンディングを開始。

オシャレをした写真をInstagramに上げるべく、マネキンに被せるオーダーメイドのアニメマスクを作りたいとして10万円を目標に始まったプロジェクトですが、早々に目標を達成し最終日を残した時点で支援額は300万円以上にのぼっていました。

既に大成功と言っていいほどでしたが、最終日には更に爆発的に支援が集まり、最終的には1474万9500円を集める超大型プロジェクトになってしまいました。


花譜さんは高い歌唱力とミステリアスな雰囲気が人気のVTuberで、昨年10月から活動しています。
大人気VTuber輝夜月さんの所属するMOON STUDIOの展開する「KOTODAMA TRIBE」のテーマソングを担当するなど、精力的に活動を続けてきた花譜さんですが、初のライブを開催するにあたり「みんなで作る!花譜ファーストワンマンライブ」と題してクラウドファンディングを開始しました。

目標額は500万円でしたが、こちらも早々に目標を達成し、その日のうちに1000万円以上の支援を集めます。

それを受けて新たなストレッチゴールとして3000万円が設定されましたが、期日まで10日を残した5月31日時点で2600万円以上を集めており、こちらの達成も時間の問題でしょう。

斗和キセキがSNSで巻き起こすファンとの「共犯性」

斗和キセキさんはこれまでもインターネット上でいわゆる祭りを巻き起こしてきた実績もあり、「リアルな生首を作りたい」とある種の悪ふざけのようなセンセーショナルなタイトルがつけられたことも相まって、面白がってみんなが集まる新たな祭りとして大成功を納めたように思われます。

最終日を前にTwitterにてある意味支援を煽るようなツイートをしたことも拍車をかけ、話題数も6,000以上にのぼっていました。

SNSなどで多くのユーザーを巻き込むためのポイントの一つに「参加したくなる共犯性」がありますが、まさに共犯的な楽しみ方が大きな原動力となったのではないでしょうか。翻弄されながらも扇動してみせる斗和キセキさんのキャラクター性とスキルもあってこその成功だったと言えるでしょう。

待望のファーストライブに込められた「ドラマ性」

花譜さんはデビュー時14歳の中学生でしたが、圧倒的な歌唱力で衝撃の登場を飾ったすぐ後に高校受験の為活動を休止。そして今年3月、進学決定に伴って活動を再開し、”本当のはじまりのうた”として新曲「雛鳥」を発表。活動期間は1年に満たないながらも、その歩みは次世代の歌姫にふさわしいドラマチックさを秘めています。

そんな花譜さんによるライブは、”バーチャルの世界に現れた若き天才、満を持してのファーストライブ”として彼女の美しいストーリーにまた新たな伝説を刻むことを予感させ、それをファンと”みんなで作る!”と題したクラウドファンディングで開催するということも相まって、「応援したくなるドラマ性」を強烈に感じさせる企画として大成功に至ったと言えるでしょう。

 

VTuber×クラウドファンディングの未来

VTuberによるものとしてだけでなく、クラウドファンディング全体で見ても史上稀に見る規模となった二つのプロジェクトですが、その成功の要因は似て非なるものでした。

強固なキャラクター性でシーンに存在感を放つ両者だからこそ為し得た今回の大成功ですが、益々拡大を続けるVTuberシーンからは、今回を過去にしてしまうようなプロジェクトも出てくるのかもしれません。

SHAREPOPではそんなシーンの動向を観測すると共に、その成功の要因を解き明かすべく多角的な分析を試みていきます。

 

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