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生首なのか…?ガンダムなのか…? 斗和キセキの異常なエンゲージメント性の秘密──

斗和キセキさんはデビュー時から大きな話題を巻き起こしてきた人気VTuberの一人で、SHAREPOPでは以前にも彼女が行ったクラウドファンディングについて取り上げていました。

共犯性とドラマ性 VTuberによる超大型CF成功の要因とは?
 

達成率は10,000%を越え、1,400万円以上を集める歴史的な大成功でさらに知名度を高めた斗和キセキさん。今回はその要因にもなった彼女の特異性について分析してみたいと思います。

サンライズに反応される衝撃のデビュー


斗和キセキさんは2019年3月にデビューしたVTuberで、8月現在ではチャンネル登録者数約9万人、Twitterのフォロワー数は約12万人を誇っています。最初の動画こそ歌ってみた動画をあげているものの、歌中心のアーティスト方面へ活動を広げているわけではなく、週に1回程度のペースでネタ動画を投稿するスタイルです。

ビジュアル的な特徴として、背中に大きな三角形を担いでることがあげられますが、デビュー時はその三角を背負う姿があるガンダムに似ていると話題になり、本人の意図とは違う形で一気にその名を広めました。

それ以降も、主にネタ的な内容でたびたびTwitterで大きな話題を巻き起こし、群雄割拠のVTuberシーンにおいて唯一無二のポジションを築くと、上述の通りクラウドファンディングの大成功でまた新たな伝説を作ることに成功します。

そして先日発売されたバーチャルYouTuber・バーチャルタレント専門誌「Vティーク」では表紙を飾り、名実ともに人気VTuberとなりましたが、クラウドファンディングの成功によって制作される生首などまだ大きな話題を起こす可能性を秘めていることから、シーンにおける最注目タレントの一人と言えます。

人気VTuberにおけるTwitterフォロワー数の傾向

さて、YouTubeのチャンネル登録者数とTwitterのフォロワー数を並べたところでお気づきの方もいるかもしれませんが、彼女は稀少な、Twitterのフォロワー数がYouTubeのチャンネル登録者数より多いVTuberです。

四天王と呼ばれたトップランナー達の数字を見てみると、

■キズナアイ
YouTube:約270万人
Twitter :約54万人

■輝夜月 
YouTube:約100万人 
Twitter:約44万人

■ミライアカリ 
YouTube:約80万人
Twitter:約33万人

■電脳少女シロ 
YouTube:約70万人 
Twitter:約30万人

YouTubeの登録者数はTwitterのフォロワー数の2倍以上になっていることがわかります。

YouTubeのチャンネル登録者数がTwitterのフォロワー数より多いという傾向は、チャンネル登録者数10万人以上の人気VTuberには、ほぼ当てはまっています。

また斗和キセキさんが98位にランクするUserLocalバーチャルYouTuberランキングのトップ100までを見ても、Twitterのフォロワーの方が多いのは彼女だけという異質さです。

そもそもなぜVTuberはYouTubeのチャンネル登録者数がTwitterのフォロワー数より多いのかというと、その名の通りYouTubeを主戦場としている為、というのが大きな理由としてあげられます。

実際YouTube以外を主な活動の場としているバーチャルタレントにおいては、Twitterのフォロワー数の方が多いという現象は見られており、例えばバーチャルSHOWROOMERとして活動する東雲めぐさんはYouTubeのチャンネル登録者数が3.7万人なのに対しTwitterのフォロワー数は4万人です。

その傾向から考えると、斗和キセキさんはTwitterでのバズを大きな推進力としてきた為、現状YouTubeよりTwitterの方が主な舞台となっており、ジャンルとしては人気VTuberの中にいながらもYouTubeのチャンネル登録者数よりTwitterのフォロワー数が多いという稀少な存在となっているのではないでしょうか。

共犯性とプレミア感

以前の記事でクラウドファンディングの大成功を導いたのは、「参加したくなるような共犯性」を煽ったからとまとめましたが、斗和キセキさんのTwitterはこれまでの功績から常に新たな祭りの火種を期待されていて、結果としてものすごい高いエンゲージメントを持っています。

毎日の告知などの定期的なツイートがないことも大きな要因ですが、斗和キセキさんの場合はむしろ頻繁にツイートしないからこそ、たまの発言にプレミア感が宿り大きな注目を集め、高いエンゲージメントを稼いでいるのではないでしょうか。

VTuberシーンにおいて異質な存在感を放つ斗和キセキさんは、これまでSHAREPOPで取り上げてきたようなTwitter運用の鉄則とは大きく異なる手法をとっており、SNSマーケティングという面から見ても大注目の存在です。

活動開始から半年が経ち、YouTubeでの活動も軌道に乗ってきた斗和キセキさんは、次はどんな思いもよらぬ祭りを引き起こすのか、SHAREPOPではデータという面からも観測していきたいと思います。

 

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