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コラム

日清さんのアニメとの接し方が"インスタント"で熱すぎる!

※画像は 日清カップヌードル「HUNGRYDAYS アオハルかよ。」公式サイトより

アニメコンテンツとのコラボが活発な企業として、TVCMなどで話題を作ることに成功している日清食品さんを取り上げてみたいと思います。

日清さんは食品メーカーとして、「カップヌードル」はもちろん「どん兵衛」「カレーメシ」など様々なプロダクトを展開しており、その中でアニメを活用したプロモーションをどんどん即席(インスタント)で展開しています。そして、中身もちゃんとしてて上手い(旨い)。

市民権アニメと組んだお茶の間のカップヌードル“アオハル”

こちらは『魔女の宅急便』のキキが現代の女子高生だったらというテーマで制作され、大きなバズを生みましたので、ご存知かと思います。

その後、『アルプスの少女ハイジ』『サザエさん』など、名作アニメにおいて「もし現代の女子高生だったら」というテーマでシリーズ展開しています。


「カップヌードル」は主力商品なので、使用したアニメコンテンツも『ジブリ』『世界名作劇場』『長寿アニメ』と、お茶の間に浸透している、市民権を獲得しているアニメを活用しています。

しかし、このような市民権型のアニメは熱量(深夜アニメが持つようなTwitterでの爆発力)が足らない、そこで、声優やアーティストといったアレンジが必要なわけです。

アオハルでは、鉄板アーティストであるBUMP OF CHICKENさんの楽曲を軸に、浜辺美波さんや、石井杏奈さんなど、今をときめく若手女優やタレントを声優として起用しつつ、アニメ声優でしっかり固めています。

まるで豪華映画のようなキャスティングです。

歴史ある商品をテレビCMとしてお茶の間に流すにあたり、市民権と熱量のバランスを取った活用をしていると感じました。

必然性から即時判断したどん兵衛の局所マーケティング


「どん兵衛」のきつねうどん、これもお茶の間では吉岡里帆さんという今をときめく女優さんの最高にカワイイビジュアルが話題になりましたね。(星野源さんも出てます)

さて、それはマスのお話。

もう一つネットでめちゃくちゃ話題になってたのが「けものフレンズ×どん兵衛」

これは、大人気アニメ『けものフレンズ』のキャラクターの“キタキツネ”と“ギンギツネ”という、きつねうどんのとの必然性を取り入れています。

しかも驚いたことに、マスで話題になった吉岡里帆さんのCMを取り入れつつ、ちゃんとオリジナルアニメまで作りこんでいます。

吉岡里帆さんのCMが5月公開、けものフレンズのアニメCMが9月公開、4ヵ月で企画から制作まで行ったのでしょうか?

少なくとも、二つのCMを連動させようというのはこの間の期間に決まったことだと思います。
しかも並行して「カップヌードル」ではアオハルというアニメCMの企画が動いてたわけです。

超大手企業ながら、この柔軟性にアッパレだと思いました。

「けものフレンズ×どん兵衛」のアニメCMはネット限定の展開ではありましたが、Twitter上で11万RTを獲得しています。

まさに、局所的に狙いをさだめ、ファンにとってみればよくやった!!と言えるコラボだったのではないでしょうか。

カレーメシが「デレマス」にストーリー性と時事性見出す

「カレーメシ」という商品をご存知でしょうか?かなりインパクトのあるCMでデビューし、“麺”ではなく“ご飯”を使ったインスタントの商品です。

そんな「カレーメシ」がコラボに選んだアニメが、『アイドルマスターシンデレラガールズ』

※画像は 日清食品グループ オンラインストア「日清 カレーメシ × アイドルマスター シンデレラガールズ」より

しかし、ただキャラクターをキービジュアルとして使っただけではありません。

2017年8月1日、デレマス(※アイドルマスターシンデレラガールズの略称)に出てくるカレー好きのキャラクター“日野茜さん”をアンバサダーに据えて、さいたまスーパーアリーナで行われたアイドルマスターのイベントまでの10日間の間、WebとTwitterでカウントダウン企画を実施。限定BOXの発売まで一貫して行いました。

またイベントとして「特製カレーメイシ(名刺)お渡し会」も行い、ファン間で名刺交換を行うというアイドルマスターの文化との親和性にとことんこだわっています。

イベントまでの最短距離で、コアファンに徹底的に訴求し、実際に食べてもらうところまでをストーリー仕立てにすることで、ソウルフードならぬ“ファンフード”とすることができたのではないでしょうか。

なぜ3つの商品で同時にアニメが走ったのか

プロダクト別に部門が独立しているというのはもちろんあると思います。

しかし、私たちは目的に応じて企業がアニメプロモーションを幅広く使いこなしたという点に注目しています。

目的・ターゲット・予算・スケジュールによって、アニメコンテンツマーケティングは使い分けることができます。

そして、ただキャラクターを付けて販促として展開するだけでなく、そこにストーリー性や時事性の親和性を持たせることで、企業ブランド自身の強化につながり、語り継がれるプロモーションとなるのではないでしょうか。

【席数残りわずか】12月4日(月)第18回NED開催します

第18回NED「コラボアニメ、どこから探すか?自らつくるか?」

【日時】
2017年12月4日(月)19時30分~ (19時15分開場)
※21時~名刺交換会を行います。是非名刺をお持ちください。

【会場】
東京都渋谷区渋谷 3-9-10 KDC渋谷ビル7階
Tokyo Otaku Mode Inc. 日本支店 オフィス内スペース

【受付】
7階オフィス入り口にて。受付でお名刺を1枚いただきます。
注意事項: ビルの入口は19:45頃には閉まるため、それ以降はご入場が難しくなりますが、ご了承ください。

【人数】50名(先着)
※限定公開イベントとなりますが、本セミナー対象となる方がいらっしゃいましたら、是非お誘いください

【テーマ】
コラボアニメ、どこから探すか?自らつくるか?

【内容】
前半:どこから探すか? ~コラボアニメの探し方と継続性~
後半:自ら作るか ~プロモーションから考える企業アニメの作り方~

【ゲスト】
パネラー
株式会社電通 CRプランニング 谷菜々子
株式会社 アサツー ディ・ケイ AE 川端徹也
※モデラー 株式会社シェアコト 武者慶佑

【主催】株式会社シェアコト

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