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輝夜月のライブはどうしてカッコイイのか? ~「輝夜月」と「KAGUYA LUNA」の違い~

輝夜月(かぐやるな)さんはご存じでしょうか?誤解を恐れずに言うと、「圧倒的ナンバー2バーチャルYouTuber」と思われていると思います。

ナンバー1であるキズナアイさんと比較しがちではありますが、そもそもバーチャルYouTuberという括りでみるから比較してしまうわけで、それぞれが独立したタレントであり、オンリーワンであるので、正確にはナンバー1もナンバー2もありません。

ただ、Twitterフォロワー数や、YouTube登録者数がキズナアイさんの次に多いというのは事実です。
以下、簡易的な輝夜月さんのデータになります。

さて、そんな輝夜月さんはきたる2018年8月31日(金)に初のワンマンライブを行います。会場は「仮想スペース『Zepp VR』」。この会場のバーチャルライブ空間のこけら落とし公演が輝夜月さんということです。

また、主催はソニー・ミュージックエンタテインメントで、輝夜月さんもソニー・ミュージックレーベルズ/SACRA MUSICとアーティスト契約したようです。

PRの視点から見ますと、以下の点がカッコイイです。
①「Zepp」という音楽好きなら誰もが知っているキーワードが使えている
②「SACRA MUSIC」というアニソン好きに刺さるレーベルと契約している
③「初ライブ」、「こけら落とし公演」などが使えている

こういった、メディアさんが食いつくポイントをしっかりニュース出しできているということはとても大事ですし、輝夜月さんを知らなかった人が、「Zepp VR」や、「SACRA MUSIC」というキーワード経由で知るかもしれません。

本当にカッコイイのはここから

さて、ここまでは、PRを仕掛ける側としては基本的なことではありますが、私が本当にカッコイイと思ったのは、輝夜月さんのキービジュアルとグッズです。

バーチャルYouTuberはアニメやボーカロイドと混同している方もまだまだ多いと思います。実際、バーチャルYouTuberのフォロワーの大半はアニメファンで形成されています。

以下、とあるバーチャルYouTuberのフォロワーのプロフィール5,000人分をテキストマイニングした結果からも明らかです。名詞の上位にその手のキーワードが出現頻度高く出ています。

しかし、SHAREPOPとしては、ここから先、バーチャルYouTuberが真のタレントとして、カルチャーとして続いていくには、アニメ要素だけでなく一般的に見てカッコイイという領域にまでいく必要があるのではないかと思っています。

いつもこの手の話をするときに例を出すのは、「Perfume」なのですが、ローカルアイドル時代の「ぱふゅ〜む」が現在の「Perfume」になれたのは、カッコよさやファッション性のプロデュースによるものだと思います。それに伴い、カルチャーエッジとしてとらえたミュージシャンやモデルといった人たちがファンを公言し、女性人気を獲得し、今に至ったと思っています。

世界観の切り出しがファッションカルチャーになる?

さて、話は戻りますが、その片鱗を、今回、輝夜月さんのライブのグッズとキービジュアルに見出しました。

以下がそのグッズとキービジュアルです。

ライブ・ビューイング・ジャパン公式HPより
ミカ ピカゾさん Pixivより

これを見たとき、輝夜月さんの動画上のキャラとは違い、ファッション的なカッコよさを感じました。通常アニメで考えると、カワイイグッズでキャラをしっかりと出していくことが多いのですが、このグッズは色やモチーフといった、輝夜月さんの世界観の切り出しであり、キャラクターの顔がついていなくても、「KAGUYA LUNA」として成立しているように感じました。そしてそれを着る輝夜月さんも通常の動画のフザケタ感じではなく、ストリートで、スタイリッシュであると感じました。

少なくとも私は、×シルシや、赤青黄色が「KAGUYA LUNA」であると新しい認識ができました。タイアップなどを考えていく際も、カッコイイ輝夜月という新しい軸が見えてきた気がします。

「輝夜月」のコアファンと「KAGUYA LUNA」ライトファッションのバランス

輝夜月さんのフォロワーの方やチャンネル登録をしている方はこれからも、面白くてカワイイ輝夜月さんを追っていき、その人柄のファンとして深くなっていくと思います。

一方で、このようなファッション的に理解できるグッズや色の世界観による「KAGUYA LUNA」を通して、ライトなファンも増やしていくことがきるのではと思っています。

これから、バーチャルYouTuberさんがカルチャーエッジからファッションカルチャーへと発展していくことを楽しみにしています。

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